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              思想戦

 


                        『決戦体制下の思想対策』

                        (昭和十六年 国民政治経済研究所)p.99

 

 

 

 近代戦は、思想戦であると言われる。思想と思想、世界観と世界観との戦いと言うことが近代戦の中核的概念である。従って国防の完備は単なる武力的拡充によって達し得ないこととなった。思想的攻撃に対する防衛力、思想による攻撃力を強化する以外に、真の国防を全うすることは出来ないのである。

 


 今や国家を包囲する敵性諸国の思想謀略に対抗し、更に進んで思想による積極的進攻により東亜旧秩序の粉砕のために戦わなければならぬ我が国にとって、思想的戦備の強化は絶対必須の急務である。いわゆる、高度国防国家体制の中心は実に思想的整備にある。

 

 

思想的整備強化こそは国防体制の基調であると言わねばならぬ。而して思想的国防力を強化しようとすれば、まず国内の思想的統一を図らねばならぬ。従来及び現在の我が国内状勢を検討するとき、思想的統一の観点よりしてなお多大の欠陥が残されていることは、何人も認めざるを得ない所であろう。

 

国論の完全なる一致とこれによる国民の思想的統一を急速に実現することなしには真の近代的高度国防は全うされないとすれば、現下の我が国にとって思想的体制の確立強化以上に重要なるものはない。

 

 

 

ご参考

 

情報戦、思想戦に備えていた戦前の教育

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