國體の本義(二)前田慶一 現代語訳 中巻
現代語表記 国体の本義
登 極
1 登極(とうきょく)
皇嗣(こうし)たる御方の皇位に即かせられることを申し上げる。
登極令とは践祚(せんそ)の式、元号制定、即位礼、大嘗祭の儀式の次第等を定めさせられた法規である。
国会の開会式は天皇陛下をお招きして参議院で開催される。
写真は開会式で天皇陛下がお座りになるお席(旧称:玉座)です。
このお席は天皇陛下専用であり、開会式に皇太子殿下が天皇陛下御名代として
お出になられたときは皇族室にあるいすをご使用になられたそうです。
YAMATO PRESS 様より
2 践祚(せんそ)
皇位を践(ふ)ませられることを申しあげる。御位に即く。
天皇崩御(ほうぎょ)せられるの瞬間こそ新帝践祚したまい、天皇の御位に移りたまう時であり、皇位は寸秒の隙(すき)なく連続するのである。
故に践祚は儀式ではなく事実であるとも申しあぐべきである。
皇室典範第十条に
「天皇崩スルトキハ皇嗣即チ践祚シ祖宗ノ神器ヲ承(う)ク」
とある。神器(じんぎ)とは申すまでもなく三種神器のことであり、皇位を践ませられる結果として同時にこの神器を承けさせられるのである。
3 改元(かいげん)
践祚の後直に新しく年号を定めさせられることである。
明治天皇の御改革により一世一元の御定めあり、皇室典範第十二条に
「践祚ノ後元号ヲ建テ一世ノ間ニ再ヒ改メサルコト明治元年ノ定制ニ従フ」
と明示あらせられた。
また登極令第二条の理由書に
「一世一元の制は皇室典範の昭定するところ、即ち元号は之によりて以て天皇の一世を表現すべきものなり」
とあり、天皇の御在位年間の記号となす趣旨を徹底せしめられた。
従って今日では元号とは天皇御在位の御称号である。
元号の制定は昔は先ず勘文(かんもん)(意見書)を作らしめ問難陳弁(問答)を経て決した。
これを難陳(なんちん)という。
今日では枢密顧問に御諮詢(ごしじゅん:意見を問う)の後詔定せられ、詔勅をもって公布される。
以上

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