國體の本義(二)前田慶一 現代語訳 中巻
現代語表記 国体の本義
御親書(ごしんしょ)
天皇から外国元首に寄送または答復せられる国書以外の御文書をいう。
例えば、慶弔または勲章贈進等の場合の御文書である。ただし広くは国書も御親書と称(とな)えられることがある。
御親署(ごしんしょ)
天皇から法律命令を御裁可の御場合、または国書、詔勅に親ら御書名あらせられること。
御沙汰(ごさた)
宮内大臣、侍従長等を介して伝えさせられる勅旨を申す。広くは天皇、皇后、皇太后並びに皇族の思し召しを申す場合にも用いる。
御沙汰書(ごさたしょ)
御沙汰(勅旨)を文字に写したるもの。
御名代(ごみょうだい)
天皇、皇后、皇太后が皇族方に御代理を仰せつけられることである。皇族が臣下に仰せつけられる場合は御代理と申す。
御代拝(ごだいはい)
侍従、女官等をして拝礼せしめられることを申す。
勅使(ちょくし) 天皇の御命を伝える使者。例外として天皇の「御使」をさし遣わされることをいう。
御使(おんし) 皇后、皇太后ならびに皇族方の御使者。
皇后宮使(こうごうぐうし) 皇后の御使者。
皇太后使(こうたいごうし) 皇太后の御使者。
東宮使(とうぐうし) 皇太子の御使者。
大命降下(たいめいこうか) 組閣の大命を下されることに用いる。
優詔(ゆうしょう) 優渥(ゆうあく)(丁寧で手厚い)なるみことのり。(この詔は勅語を含む)
優諚(ゆうじょう) 優渥なる天皇のお言葉。
御諚(ごじょう) 天皇の仰せごと。
聖旨(せいし)、叡旨(えいし) 天皇の思し召し。
叡念(えいねん) 天皇の御祈り。
聖慮(せいりょ)、叡慮(えいりょ)、大御心(おおみこころ)
天皇の御心である。皇后、皇太后の場合は御心と用いる。
台慮(たいりょ) 皇族の思し召し。
叡感(えいかん) 天皇の御感
聖鑑(しょうかん) 天皇の御鑑識。おめがね。
皇謨(こうも)、皇猷(こうゆう) 天皇の御はかりごと。
天聴(てんちょう)、叡聞、上聞 天皇のお聞きに達すること。
聴召(きこしめ)さる
御聴きあらせられること。「聞召(きこしめ)さる、聞食(きこしめ)さる」とも用いる。天皇、皇后、皇太后の御場合のほか、皇族方の場合にも用いる。なお「聞召さる、聞食さる」は、何れも御食事を召上がらせられる場合にも用いる。
御軫念(ごしんねん)
天皇の御心を労せられること。御軫憂、御憂慮、御心痛ともいう。また、御の字をつけないこともある。
特旨(とくし) 特別なる思し召し。
宣賜(せんじ) 天皇が宣べ賜わること。「宮号を宣賜」、あるいは「宣賜親王」などの用例がある。
宣旨(せんじ) 叡慮を承け之を伝え宣べること。
宣下(せんげ) 天皇が宣べ下し賜わること。従一位以下は「親授」ではなく「宣下」である。
宣示(せんじ) 天皇の宣べ示させ給うことをいう。
宣布(せんぷ) 天皇の広く宣べ布かせ給うこと。「詔書を宣布」などの用例がある。
宣命(せんみょう) 御祭文のこと。
宣読(せんどく) 読み上げること。
御製(ぎょせい)
天皇の御詩歌、御文書を示す。今上陛下の御詩歌ならば単なる「御製」であるが、先帝陛下の御詩歌は「昭和天皇御製」である。また、践祚前の御詩歌も御製である。たとえば「今上陛下の東宮に在しました頃の御製」と申し上げる。
御歌(みうた) 皇后、皇太后を始め奉り皇族の場合。
勅題(ちょくだい)、御題 歌御会始の歌題などをさす。
宸筆(しんぴつ)、御親筆
天皇の親しくお書き遊ばされたものを申す。皇后、皇太后を始め奉り皇族の場合は「御染筆」である。
宸翰(しんかん) 宸筆になるお書きもの。「維新の御宸翰」
勅額(ちょくがく) 天皇陛下から賜わる御額字のことをいう。
勅撰(ちょくせん) 天皇の御命令により文書を選ぶこと。または御命令による述作のこと。
勅願(ちょくがん) 天皇の御祈願
勅願所(ちょくがんしょ) 天皇の御願により建立された社寺。
以上
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